江戸時代の提灯文化の中から優美な工芸品として、発展した岐阜の伝統産業(岐阜提灯)が、経済産業省の伝統的工芸品に指定を受けました。
極限まで細く繊細な竹ひごと、透けるように薄く洗練された手漉き和紙や正絹布に木版と型紙による絵付けや一つずつ手書きされた(火袋)は日本の伝統美そのものではないでしょうか。
三百年以上の長い伝統が育み、発展してきた(岐阜提灯)の工芸品としての芸術性が評価された証明といえます。岐阜提灯の製造手法は昔より変わる事なく代々受け継がれてきました。特に『火袋』の製造は技術の発達した今日に於いても機械では不可能に近い程、人間の繊細な技術を要する優美なものなのです。
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なぜ提灯を飾るの?
ご先祖を供養したり、感謝したりするために、考え出されたものの一つが提灯です。昔は仏様やご先祖様の霊が帰ってくる目印や、戻っていく道を照らすために迎火・送火として松明やかがり火を焚いていました。現在では、提灯を飾るようになり一般に普及しています。
盆提灯はどんな人が贈るの?
一般に故人の親族より贈られますが、親族ばかりではなくお世話になった友人知人が、亡き人へ提灯を贈って生前の御恩を感謝することは、大変結構なことです。